2013年冬のおすすめメニューです。
吉岡内科医院 管理栄養士
2013年01月
冬の食卓
木の葉が落ち、生き物がねむる静かな冬。
厳しい寒さに活動を控え、そっと家にこもりがちな日々。
温かい食事は何よりのご馳走です。
冬の台所はコトコトゆっくり加熱、乾燥した寒いお部屋も暖かい湯気に囲まれて幸せな気分に。料理は冷えたからだを暖め、免疫力を高めます。インフルエンザやノロウィルスだって怖くない! 大根、白菜、小松菜、ほうれんそう、葱、れんこん・・・、そしてお芋。冬の野菜は寒さに耐えて甘さを増します。冬の夜長は温かいご飯とお惣菜で、ゆっくり食卓を囲み、身も心も豊かに、元気なからだで寒さをのり越えましょう。
主食のご飯は食卓の柱、ご飯の味は淡泊でどんな食材、料理とも組み合わせることができます。
季節の食材を入れた炊き込みご飯は香りのおご馳走。おいしいお米に少しだけ、季節のものを一緒に炊き込んでみましょう。野菜や芋の分チョッとだけカロリーダウン。味わって食べれば少ないご飯でも満足感を与えます。食べ過ぎてしまいそうなら食事の最後にどうぞ。
さつまいもご飯 さつまいもとご飯のほのかな甘さを味わってください。
材料 | |
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米 | 180g |
水 | 米の重量の1.5倍 |
さつまいも | 60g |
酒 | 20cc |
塩 | 少々 |
黒ゴマ |
- 米は洗って20分ほど水につける。
- さつまいもは皮をむき1.5cmぐらいの角切りにし、水につけてアクをとる。
- 炊飯器に米と分量の水を入れ、水をよくきった芋、酒、塩を入れて炊飯する。
- 炊き上がったご飯に黒ゴマをかける。
- ◆さつまいも:甘くておいしい美容食。カロリーは米や小麦の1/3ほど、食物繊維は10倍、ヤラピンという便秘に効く成分も含まれています。
主食の米に不足している栄養素を補うのが副食。
副食の主となるものは主菜:良質のタンパク質を含む食材、肉や魚を主に使った料理です。寒いときはからだが温まる鍋物や煮込み料理がおすすめ。ひとつの鍋の中でそれぞれの食材がお互いに栄養と味を高めます。
牡蠣(かき)と白菜のクリームスープ 旬の栄養豊富な牡蠣をお惣菜風に仕立てました。
材料 | |
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かき(1個20g位) | 40〜60g |
油 | 小さじ1 |
ベーコン | 30g |
じゃがいも | 80g |
人参 | 40g |
白菜 | 80g |
水 | 300cc |
牛乳 | 100cc |
小麦粉 | 10g |
コンソメスープ | |
塩・コショウ | |
ローリエ | |
パセリみじん切り | |
粉チーズ |
- かきは水洗いをし、サッと湯を通す。
- ベーコンは5mm、じゃがいもは2cm角切り、人参はいちょう切り。 白菜は白い部分と葉を分け、白い部分は1cm、葉は3cm位に切る。
- 鍋に油を入れ、ベーコン、じゃがいも、人参を炒めて水を加えて煮る。 少し煮えたところに白菜の白い部分を入れ、スープの素、ローリエを加えて煮込む。
- 野菜が柔らかくなったら、白菜の葉を入れ、牛乳で溶いた小麦粉、かきを入れて、塩・コショウで味付けする。
- 器に盛り、パセリをのせ、好みで粉チーズをかける。
- ■とろみは小麦粉の替わりに片栗粉でも。
‘簡単、おいしい、栄養満点‘ 気軽につくってみてください。
- ◆牡蠣:この時期は栄養成分やうまみ成分が充実しています。タンパク質はうまみ成分のグルタミン酸やグリシンなどのアミノ酸、肝機能を高めるタウリン、糖質はグリコーゲンが即効性のあるエネルギー源とうまみをそして多種類のビタミン・ミネラルが、なかでもさまざまな代謝に働く亜鉛はトップクラスで、牡蠣3個で一日の必要量をみたすことができます。気になるノロウィルスはしっかり加熱をすれば安心です。
- ◆白菜:生や茹でて和え物やサラダに。サッと炒めて、煮込んでスープや鍋に。冬の万能野菜です。淡泊でクセのない味は和・洋・中華どんな料理にも使えます。
主食、主菜で足りない栄養素を補うのは副菜:野菜、きのこ、海藻などを使った料理です。
副菜4品は冬の野菜を使った定番のお惣菜です。食材の組み合わせや味付けはお好みで、あなたの味、家庭の味を作ってください。
里芋とひき肉の煮物きのこあんかけ とろーっとした食感、あったかい母の味です。
材料 | |
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里芋 | 160g |
ひき肉 | 50g |
しめじ又はまいたけ | 40g |
砂糖 | |
醤油 | |
酒 | |
片栗粉 | |
柚子の皮 | 少々 |
- 里芋は洗って電子レンジで5〜7分加熱し、さめてから皮をむき、少し大きめに切る。
- 鍋にひき肉を入れ炒めて水を入れ、砂糖、醤油、酒を加えて味をととのえて里芋を入れて煮る。
- 里芋を鍋から出し、煮汁にきのこを入れ、片栗粉でとろみをつける。
- 皿に里芋を盛り、きのこあんをかけ、柚子のせん切りを散らす。
- ◆里芋:ヌルヌル、ねっとりは胃にやさしく生活習慣病の改善と予防にも効果的。芋の中では一番カロリーが低く、食物繊維は水溶性と不溶性の両方を持ち合わせた優れものです。
大根ときゅうりのごま酢和え 寒さに耐えて甘くなった大根、さっぱりとしたごま酢でどうぞ。
材料 | |
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大根 | 100g |
きゅうり | 40g |
塩 | |
酢・砂糖・塩・すりごま |
- 大根はせん切り、きゅうりは縦半分に切り、斜めうす切りにし、軽く塩でもみしばらくおく。
- ボールに酢・砂糖・塩、すりゴマを入れて混ぜ合わせる。
- 1.の大根ときゅうりをさっと水洗いしてかたく搾り、2.の調味液で和える。
- ◆大根:丸ごと一本買いがお得。葉はサッと茹でて、菜飯や炒め物。根は葉っぱに近いほうをおろしや煮物に。中間は漬物やサラダ、しっぽに近いほうは辛いので切干大根に。
大豆とひじきの煮物 常備菜の定番はからだに必要な成分も満載です。
材料 | |
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大豆(ドライパック缶) | 70g |
ひじき | 8g |
人参 | 15g |
れんこん | 25g |
ゴマ油 | 小さじ1 |
砂糖 | 大さじ1/2 |
めんつゆ | 大さじ1 |
和風だし(顆粒) | 小さじ1/2 |
- ひじきは洗って水につけ戻しておく。 人参はせん切り、レンコンはスライスし、水につけてあくを抜く。
- 鍋に油を熱し、ひじき、人参、レンコンを炒める。
- 大豆を加え、ひたひたの水を入れ、和風だし、砂糖、めんつゆを加え、落し蓋をして煮汁がなくなるまで煮る。
- ■れんこんやごぼう、油揚などお家にある食材を自由に組み合わせ、味付けも好みで変えてください。つくりおき、冷凍も可能です。
- ◆ひじき:鉄、カルシウム、カリウムが豊富です。
- ◆大豆:タンパク質、脂質、糖質、そしてビタミン・ミネラルを備えた栄養価の高い食品。
いずれも常備しておくと便利です。
小松菜とじゃこのオイスターソース炒め ご飯のお供に、お酒のおつまみにも。
材料 | |
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小松菜 | 1/2把 |
ちりめんじゃこ | 20g |
サラダ油 | |
オイスターソース | 小さじ1 |
醤油 | 小さじ1/2 |
白いりごま | 小さじ1/2 |
- 小松菜をかために茹でて絞り、1cm幅に切る。
- フライパンに油を熱し、ちりめんじゃこと小松菜を炒め、調味料、ゴマを加えまぜあわせる。
- ◆小松菜:ほうれんそうと同じ緑黄色野菜。アクが少ないので下茹なしでも使えます。傷むのが早いので保存は霧吹きで水を全体にかけ新聞紙に包んでポリ袋に入れ、冷蔵庫で。お早めにお使いください。
生姜風味の牛乳プリン 冷たいからだを温かくつつむ やさしい味。
材料 | |
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牛乳 | 350g |
砂糖 | 30g |
はちみつ | 15g |
卵白 | 1個 |
卵 | 1個 |
生姜湯 | |
生姜 | 30g |
砂糖 | 30g |
はちみつ | 15g |
水 | 400cc |
- 牛乳に砂糖、はちみつを入れよく溶かして、卵白と卵を溶きほぐした中に少しづつ混ぜながら入れる。
- 一度こしてから器に入れ、中火で15分くらい蒸し冷やす。
- 皮をむき薄切りにした生姜と水、砂糖、はちみつを鍋に入れ、火にかけて煮詰める。1/3量になったらこして冷やし、プリンにかける。
- ◆良質のタンパク質、卵と牛乳が弱ったからだに栄養を与え、生姜とはちみつが入った生姜湯がからだを温めます。風邪のとき作ってあげてください。疲労回復にも役立ちます。
料理は応用と工夫。大切な食材、限りある資源、与えられた毎日の食事、それぞれの状況にあわせ、心をこめて作り、楽しく食べましょう。
あなたやご家族の食事を応援します。
血糖値や血圧が高い、コレステロール、体重増加、減少など、病気を引き起こすさまざまなからだの変化は食習慣の偏りが原因となっていることが多いようです。
減量や高血圧症、脂質異常症、糖尿病や腎臓病など食事療法が必要なとき、その食事に負担を感じてしまっている方に、ダイエットに行き詰ってしまたときに、あなたや家族にあった食材・献立選び、とり方など食事のアドバイスをしています。お気軽にお問い合わせください。
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