冬に流行るロタやノロなどの胃腸炎、その家庭でのケアについて、いくた小児クリニックの生田先生のお話です。
いくた小児クリニック 院長 生田 孝一郎
2015年1月5日
寒い季節になると毎年感染性胃腸炎が流行してきます。主にウイルスなどの微生物を原因とする胃腸炎の総称です。最近はロタウィルスワクチンの普及に伴って、症状が重い例は減ってきているという報告もありますがノロウィルスやその他のウィルスも含めまだ予防が難しい胃腸炎の原因ウィルスが多く存在します。また、インフルエンザ薬のような胃腸炎ウイルスに直接効く薬はありません。嘔吐・下痢といった症状がほとんどの場合認められ、これらの症状を繰り返す場合には脱水の心配をする必要があります。
家庭でできるケアのポイントはやはり水分補給でしょう。ただ、脱水予防という観点からいえば水分と同時に電解質の補給もするのがより効果的といえます。ある程度食事がとれるようであれば水分は水やお茶といったもので構いません(一般的な食事には塩分をはじめとして電解質が含まれています)。食べることが辛い場合には電解質が含まれている小児用のスポーツドリンクや経口補水液が望ましいです。お子様にうまく飲んでもらうコツはスプーン一杯や一口二口といったごく少量から飲み始め、階段を上るように徐々に量を増やしていくというあたりにあると思います。
症状が強い場合にこの水分補給をついためらってしまう親御さんがしばしばいらっしゃるのですが、実は脱水を防ぐためには症状の合間をぬってでも可能な範囲で水分・電解質を摂る方が良いと言われています(嘔吐・下痢がある中で水分を飲ませるのは見ていてなかなか心苦しいものではあるのですが…)。
最後になりますが感染性胃腸炎は家族内でうつりやすいため手洗いやうがい、洗濯といったご家庭でできる清潔管理も重要な部分かと思われます。
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