吉岡内科医院 管理栄養士
2022年10月
秋から冬の食卓
暑い日々が終わり、爽やかな秋がきました。しかし食品の値上げ、気になりますね。
一人暮らし、家族、それぞれ生活の状況を考えながら健康で過ごすことが大切です。
さて、一日の食事、朝・昼・夕、それぞれ食事作りを考えますが、今回は朝食について考えてみました。
おにぎり 忙しい朝、主食と副食が一緒にとれ、後片付けも簡単
いつものおにぎりはご飯の真ん中に具を入れますが、今回はご飯に具材を混ぜて、食べやすくしました。
- ■鮭とチーズ・枝豆・白ゴマ:良質のタンパク質を鮭とチーズで補いました。
鮭のほぐし身(瓶詰)、アーモンド入りプロセスチーズの角切り、枝豆、白ゴマをご飯に混ぜます。和と洋の具材が絶妙のおいしさを作っています。 - ■かえりと削り節・白ゴマ・大葉:カルシウムを強化しました。
ジャコが少し大きくなったかえり、カタクチイワシの稚魚で、大きくなったものは煮干です。フライパンに油を入れ、かえりを炒め、削り節を加え、酒、みりん、しょうゆで味付けし、ゴマをふります。自家製のふりかけとして作っておくと便利です。素材の持つ塩味と旨みを生かし、味付けは控えめに。 - ■梅干し、赤シソ漬け・白ゴマ・大葉:食欲がない時のエネルギー補給に。
梅干しのクエン酸が食欲増進、唾液の分泌を促進します。赤シソのアントシアンは梅の酸と反応してきれいな赤色を作り、防腐効果があります。馴染みのおにぎりです。
ご飯、パンどちらの主食でもおいしい副食
キャベツの巣ごもり卵 経済的、簡単で栄養価の高い朝食向きの料理です。
- ■せんキャベツ100gを油で炒め、卵1個を落し、キャベツで包み、蒸し焼きにします。
- ◆1日に必要な野菜量の1/3と良質のタンパク質がとれます。キャベツは前日に用意しておきましょう。
冷凍野菜の簡単グラタン 料理初心者でも家庭でグラタン。
- ■グラタン皿に冷凍野菜をのせ、レンジで解凍し(袋記載の時間で)、ホワイトソース(市販、小袋)とシュレッダーチーズをかけ、トースターで焦げ目がつくまで焼きます。
- ■電子レンジでは、野菜・ホワイトソースを器に入れ、軽く塩をふり、2~3分加熱します。
- ■仕上げにパルメザンチーズをふります。
- ◆野菜は下処理が大変。前日に下処理をしておくと便利ですが、冷凍野菜を使えばもっと簡単。時間のない時には市販の食品を上手に利用してもよいのでは。
からだを温める汁物
肉団子のスープ 夕飯に作っておくと便利です。
- ■肉団子5人分:豚ひき肉50g、鶏ひき肉150g(ひき肉はお好みで混ぜてください)、生姜少々、大葉せん切り5枚、塩・コショウ・片栗粉小さじ1
- ■ハンペン1/2枚、レタス……スープの具材はきのこ、葱、ニラ、なんでも冷蔵庫内にあるもので。
- ■肉団子はきちんとこねるのではなく軽く混ぜておいて、ちぎるように沸騰した鍋に入れます。火の通りも早く柔らかいお団子なので食べやすいです。
- ■肉団子が煮えたら、細長く切ったハンペン、手でちぎったレタスを加え、味をととのえます。肉団子とハンペンの旨みでスープをいただきます。
- ■忙しい朝には、夕食に作った肉団子スープを、翌朝温め直し、レタスとハンペンを加えてください。
そのほか、市販のインスタントスープ、味噌汁なども利用してみましょう。
常備菜 ~ひじきや切干大根など乾物とお好みの食材を組み合わせて
ひじきの煮物 まとめて作って小分けに冷凍しておきましょう。
- ■ひじき40g、人参1/2本、油揚げ1枚、蒸し大豆100gを油で炒め、砂糖、醤油でお好みの味付けをします。
忙しい朝の食事作りですが、主食、副食、汁物を上手に組み合わせて、おいしく頂きましょう。
料理は応用と工夫。大切な食材、限りある資源、与えられた毎日の食事、それぞれの状況にあわせ、心をこめて作り、楽しく食べましょう。
料理:食を楽しむ会 F&F
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